今回は、CYBEX(サイベックス)の「PALLAS G3/パラスG3」をクリーニングでお預かりしました。
パラスG3といえば、やっぱり特徴的なのがインパクトシールドです。

これがパラスG3のインパクトシールドです
一般的な5点式ハーネスとは違い、子どもの前に大きなシールドを置いて固定するタイプでほぼワンタッチで脱着できるんです。
実は私、今回クリーニングで実物を触って「これ、良いな」と思いまして、自分でもパラスG3を購入しました。

仕事で分解しただけではなく、実際に自分の子どもを乗せて使っています。
この記事では、クリーニング師として実際に分解・洗浄してきた経験と、親としてパラスG3を実際に使った経験の両方から、汚れやすい場所、カバーの外し方、自宅で洗う方法などを紹介します。
【この記事を書いた人】
イチカワクリーニング代表/国家資格クリーニング師。
ベビーカー・チャイルドシートのクリーニングを取り扱っています。楽天市場「月間優良ショップ」22回受賞、テレビ・新聞などのメディア掲載実績もあります。
今回はネット上の情報だけで説明するのではなく、実際にパラスG3を購入し、使用・分解しながら確認しています。
目次
- クリーニングで触って、自分でも買った
- パラスG3最大の特徴と、汚れやすいインパクトシールド
- インパクトシールドのカバーは自宅で洗える
- パラスG3のカバー5パーツを全部外してみた
- パラスG3のカバーを洗って、乾かして、元に戻す
- 実際に使って分かった|夏場の蒸れと汚れ
- パラスG3の5つのカバーは自宅で洗える|脱水と乾燥機には注意
- 全部きれいにするならプロに任せる選択肢も
1.クリーニングで触って、自分でも買った
クリーニング屋なので、仕事柄いろいろなメーカーのチャイルドシートを触ります。
分解して構造を見ていると、「よく考えて作られているな」「これ、自分でも使ってみたいな」と思う商品があります。パラスG3は、まさにそれでした。
もちろん、本当の使い勝手は自分の子どもを乗せて使ってみないと分かりません。
でも、仕事で触った商品を気に入って、そのまま自分でも買うことがあります。以前使っていたnunaのMIXXもそうでした。
今回もクリーニングでパラスG3を触ったことがきっかけで、自宅用にも購入しました。
2.パラスG3最大の特徴と、汚れやすいインパクトシールド
パラスG3最大の特徴が、このインパクトシールドです。
子どもの前に大きなシールドを置いて固定する独特な構造で、かなり唯一無二感のあるチャイルドシートだと思います。私はこういう「他と違うもの」、結構好きです。
ただ、クリーニング屋として見ると気になるところがあります。
インパクトシールドって、幼児が座ると顔のすぐ近くにあるんですよね。

となれば、普通に舐めます(笑)
よだれも付きますし、お菓子を食べれば食べこぼしも付きます。よだれや食べ物の汚れが残りやすい場所なので、ここはこまめに洗いたいところです。
3.インパクトシールドのカバーは自宅で洗える
インパクトシールドが汚れるたびに、クリーニングへ出す必要はありません。
インパクトシールドのカバーは取り外して、自宅で洗うことができます。

外し方のコツは、まずロゴの上あたりからカバーを外していくこと。いきなりサイドから引っ張るより、上から少しずつ外していく方がやりやすいです。
「PRESS」と書かれた部分付近にはゴムで引っかかっている場所があります。

ここは無理に引っ張らず、どこに引っかかっているのかを確認しながら外してください。構造が分かれば、それほど複雑ではありません。
パラスG3のカバーは、自宅の洗濯機で洗えます。
CYBEX公式では30℃までのデリケート洗い。洗濯機を使うなら、洗濯ネットに入れて、おしゃれ着コースなどの優しいコースがおすすめです。
汗だけでなく皮脂や食べこぼしも付着するため、水より30℃程度のぬるま湯の方が汚れを落としやすくなります。
注意したいのは、強い脱水と乾燥機です。
カバーの裏側にはゴムや固定部分、クッション材などがあるため、強い脱水や乾燥機の熱・回転は傷みやほつれの原因になる可能性があります。乾燥機は使わず、直射日光も避けて自然乾燥させます。
4.パラスG3のカバー5パーツを全部外してみた
インパクトシールドだけではなく、今回はパラスG3本体のカバーも実際にすべて取り外してみました。
パラスG3のカバーは大きく5つのパーツに分かれていて、工具は必要ありません。すべて手だけで簡単に取り外せます。

パラスG3のカバー5点 表側
私の場合、これまでベビーカーやチャイルドシートを分解してきた経験があります。今回実際に外して構造が分かったので、次回からはカバーを取り外す作業だけなら5分もかからずでできそうです。
ただし、初めてパラスG3を触る方が最初から「簡単!」と感じるかというと、そこは少し違うと思います。
工具は必要ありませんが、「ここを引っ張って本当に大丈夫なのか?」「どこに引っかかっているのか?」が分からない状態では慎重になるはずです。
インパクトシールドと同じように、特に引っかかりを確認したい場所も2か所ほどありました。
無理に引っ張るのではなく、固定されている場所を確認しながら少しずつ外していくのがポイントです。
そして、チャイルドシートの分解で本当に大変なのは、外すことよりも元に戻すこと。
自宅で分解する場合は、外す前と途中の状態をスマホで撮影しておくことをおすすめします。細かな構造は写真より動画の方が分かりやすい部分もあります。
5.パラスG3のカバーを洗って、乾かして、元に戻す
5つのカバーをすべて外したので、実際に洗っていきます。
今回は洗濯機ではなく、洗面台で手洗いしました。使用したのは無添加の「シャボン玉スノール」です。
パラスG3は、インパクトシールドなど子どもの顔や口に近い部分もあります。実際にうちの子も普通に舐めるので(笑)
今回はできるだけシンプルな洗剤を使い、柔軟剤も使用しませんでした。
30℃程度のぬるま湯に洗剤を溶かし、強く揉まずに押し洗いするように優しく洗います。
今回は30℃程度のぬるま湯で手洗い

パラスG3 シャボン玉スノールでお洗濯
ぬるま湯を使うのは、汗だけではなく、皮脂や食べこぼしなどの汚れも落としやすくするためです。
パラスG3のカバーは洗濯機でも洗えますが、裏側を見るとゴムや固定部分、クッション材などが組み合わされた構造です。強く揉んだり、ギュッと絞ったりせず、形を崩さないように洗う方が安心です。
洗ったあとは1分だけ脱水
手洗いが終わったら、洗濯機で1分だけ脱水しました。
手洗い直後はかなり水を含んでいるため、そのままでは水滴が落ちて干しにくい状態です。だからといって、手でギュッと絞ると生地やクッション材を傷めたり、型崩れしたりする可能性があります。
今回は1分だけ脱水して、水が滴らない程度まで水分を飛ばしました。
乾燥機は使わず室内で自然乾燥
脱水後は、カバーの形を整えて室内で自然乾燥させました。

パラスG3クリーニング中
乾燥機は使いません。
実際にカバーの裏側を見ると、ゴムやクッション材などが使われていて、高温と強い回転をかけるような作りには見えません。乾燥機を使うと、型崩れや生地の傷み、ほつれなどにつながる可能性があります。
また、直射日光も避けます。紫外線による色あせや素材の劣化を防ぐため、風通しの良い日陰や室内でしっかり乾燥させます。
ここまでで、洗浄と乾燥は完了です。
カバーを外すだけなら構造が分かった今は5分程度でできそうですが、洗って、脱水して、干して、乾燥後に元へ戻すところまで含めれば、それなりに時間はかかります。
さらに本体内部まで全部きれいにする場合は、普段カバーに隠れている部分や細かな 隙間まで清掃するため、当店では全部で3時間以上かかることもあります。
そして、やはり一番手間がかかるのが、乾いたカバーを元に戻す作業です。
今回外した5つのカバーも、実際に洗浄・乾燥して元に戻すところまで確認し、分かったことはこのページに追記していきます。
▼インパクトシールドカバーの戻し方
6.実際に使って分かった|夏場の蒸れと汚れ
クリーニングでパラスG3を触って「これ良いな」と思い、その後わが家でも購入しました。
実際に使ってみて、ひとつ気になったのが夏場の蒸れです。
8月16日にパラスG3に息子を乗せてコストコへ行ったのですが、到着して降ろしてみると背中が”汗だく”でした。
ステップワゴンの2列目エアコンも弱で付けていましたが、それでもかなり汗をかいていました。
パラスG3はインパクトシールドが胸からお腹の前を大きく覆う構造です。実際に使っていると、背中や身体の周辺には熱がこもりやすいように感じました。
安全性や乗せ降ろしのしやすさはかなり気に入っていますが、真夏に汗をかかせないというのは、なかなか難しそうです。
8月30日追記|車内22℃でも、やっぱり背中はしっとり
今度はパラスG3を使って、札幌から千歳まで往復しました。
目的は、とうきびを買いに行くだけです(笑)
片道約50分。この日の車内は22℃設定で、前回のコストコで汗だくがあったので、2列目のエアコンを、風量「中」にしていました。
外気温も車の表示では23~24℃くらいだったと記憶しています。決して「真夏の灼熱の車内」という環境ではありません。
それでも千歳に到着して子どもを降ろしてみると、背中はかなりしっとりしていました。びちゃびちゃというほどではありませんが、服を触わって「あ、結構汗かいてるな」と分かるくらいです。
そしてもうひとつ。往復しただけなのに、めちゃくちゃ汚れました(笑)
汚れの原因は、道中ぐずったので、スティックパンとアンパンマンせんべいを食べさせたからです。

インパクトシールドにも汚れがたっぷり付いていました。
座面を見ると、食べこぼしの細かなゴミが隙間に入り込んでいます。

座面にはパンの食べこぼし
頭や肩まわりにも細かな汚れが付着しています。

幼児が使うチャイルドシートなので、汗をかいたり、食べ物をこぼしたり、細かなゴミが隙間に入ったりするのは当然です。
こうして実際に使ってみると、「パラスG3のカバーを外して洗いたい」と思う理由がよく分かりました。
ここからは、クリーニング屋として気になるところです。
汗は「乾けば終わり」ではありません。
汗や皮脂が生地に残った状態で時間がたつと、汚れや臭いだけではなく、生地によっては変色や退色につながることがあります。
衣類でも、汗の影響を受けた生地では、このように色が抜けたような跡が出ることがあります。

洗う前にはそれほど目立っていなかったのに、洗浄後に色抜けが目立つケースもあります。
これは単純に「洗ったから色が抜けた」というより、それまでに汗や皮脂などの影響を受けていた部分が、洗浄後に目立つ場合があります。
チャイルドシートも同じです。
見た目にはそれほど汚れていなくても、真夏に何度も乗せれば、背中が当たるシートやインパクトシールド周辺には汗や皮脂が残ります。
だから「汗をかかないようにする」よりも、汗をたっぷり吸った夏が終わったら、秋~冬に一度洗ってリセットする。
その方が現実的だと思います。
せっかくカバーを外して洗えるチャイルドシートなので、汚れが目立ってからではなく、季節の変わり目を洗うタイミングにしても良さそうです。
7.パラスG3の5つのカバーは自宅で洗える|脱水と乾燥機には注意
ここまで実際に分解してみて分かったのは、パラスG3の5つのカバーは、すべて自宅で洗えるということです。
工具も必要なく、カバーを外すことができれば、自宅でのお手入れ自体はそれほど難しくありません。
夏場の汗や、軽い食べこぼし、普段使いで付いた汚れなら、わざわざ毎回クリーニングへ出さなくても、自宅で洗えば十分だと思います。
ただし、洗濯機に入れて終わりではありません。
特に気を付けたいのが、脱水と乾燥です。

今回外した5つのカバーを裏側から見ると、ゴムや固定用のパーツなどが付いているのが分かります。
強い脱水を長時間かけたり、乾燥機で高温をかけたりするような洗い方には向いていません。特に乾燥機は使わない方がいいです。
見た目は普通の布製カバーでも、裏側を見ると結構複雑な作りです。乾燥機に入れてガンガン回したら、ゴムや固定部分を傷めたり、カバー自体が型崩れしたりする可能性があります。
洗濯機を使う場合も、脱水はできるだけ短時間・弱めにして、洗ったあとは形を整えて自然乾燥させるのがおすすめです。
つまり、パラスG3は「自宅で洗えないチャイルドシート」ではありません。
むしろ、外し方と戻し方さえ分かれば、夏の汗や普段の汚れは自宅でこまめに洗いやすいチャイルドシートだと思います。
一方で、カビ、強い臭い、嘔吐、お下がり、中古で購入したものなど、カバーだけではなく本体まで一度しっかりきれいにしたい場合は、プロのクリーニングを使うという選択肢もあります。
・長期間しまっていたチャイルドシート
・兄弟や知人からもらったお下がり
・メルカリなどで中古購入したもの
・カビが発生している
・強い臭いが残っている
・嘔吐などでカバーだけではなく本体まで汚れている
・細かな隙間まで一度全部リセットしたい
特に中古品やお下がりは、それまでどんな環境で使われ、どのように保管されていたのか分からない場合があります。
「カバーだけ洗えば大丈夫かな?」と気になりながら使い始めるくらいなら、一度本体までしっかりクリーニングしてから使うのも選択肢です。
自宅でできるところは、自宅で。
大変なところ、気になるところはプロへ。
そのくらいの使い分けがちょうどいいと思います。
8.全部きれいにするならプロに任せる選択肢も
パラスG3は、カバーを外して自宅で洗えるチャイルドシートです。
ただし、本体を全部きれいにしようと思うと、カバーの取り外し、洗浄、乾燥、組み戻し、本体や細かな隙間の清掃まで必要になります。
自分で時間をかけて全部やるか、プロへ任せるか。
ここは時間と手間で選んでもらえばいいと思います。
イチカワクリーニングのチャイルドシートクリーニングは、現在、店頭持ち込み4,378円(税込)です。
札幌近郊で持ち込める方には、できるだけ利用しやすい価格にしています。この価格は、子育て支援価格としてサービス開始から値上げせず続けています。
宅配クリーニングにも対応しています。
現在、北海道内は8,900円(税込)、東北~関東は往復送料込み9,800円(税込)です。その他の地域もネットからご注文いただけます。
ご注文者様と返送先が別でも対応できますので、お下がりとして譲る場合には、クリーニング後そのまま相手の方へ発送することもできます。
初めてのクリーニング店へチャイルドシートを送るのは、不安もあると思います。
実際にベビーカー・チャイルドシートクリーニングをご利用いただいたお客様の口コミも公開していますので、注文前の参考にしてください。
インパクトシールドなど、日常的に汚れるところは自宅で洗う。
カビ、強い臭い、お下がり、中古購入品、本体まで一度全部リセットしたいときは、私たちに任せてください。
これからも実際にパラスG3を使いながら、自宅でできるクリーニング方法も、プロに任せた方がいいケースも、正直に紹介していきます。
私たちが目指しているのは、札幌だけではなく全国の皆様から「クリーニングと言えば、イチカワクリーニング」と思い浮かべていただける存在です。















