こんにちは、市川博基です。
今回は、私が仕事でできる限り電話を使わない理由について書こうと思います。
「電話が嫌いなんですか?」
そう聞かれることがあります。
答えは…
はい、好きではありません。
でも、それは電話という機械が嫌いだからではありません。
電話という”仕事の進め方”が、今の時代に合っていないと感じているからです。
相手の都合で、自分の予定が変わる。
電話は、相手のタイミングで鳴ります。
こちらが何をしていても関係ありません。
仕事中かもしれない。
考え事をしているかもしれない。
スタッフと打ち合わせをしているかもしれない。
17時には仕事を終え、犬の散歩へ行き、子どもと夕食を食べる予定かもしれません。
でも電話は、そんな予定をお構いなしに鳴ります。
もちろん、本当に急ぎの用件なら電話は必要です。
しかし実際は、「急ぎではない相談」がほとんどです。
私は思います。
LINEやメールで送ってもらえれば、自分のタイミングで必ず返信できるのに。
お互いの時間を尊重できる方法があるのに、なぜ電話なのだろう、と。
電話は「早い」のではなく、「その場で終わるだけ」。
「電話一本の方が早いじゃないですか。」
そう言われることがあります。
確かに、その電話は5分で終わるかもしれません。
でも仕事は終わりません。
電話を切った後、
「あれ、何て言ってたっけ?」
メモを書く。
スタッフへ伝える。
確認する。
言った、言わない。
結局、人の記憶に頼る仕事が始まります。
私は、それこそが一番の無駄だと思っています。
百聞は一見に如かず。
クリーニング店には、よくこんなお問い合わせがあります。
「これ、クリーニングできますか?」
電話で素材を聞き、汚れを聞き、状態を聞きます。
30分話すこともありました。
でも最後は決まって、
「実物を見ないと100%断言できません。」
という答えになります。
ところが、LINEで写真を1枚送っていただければどうでしょう。
ブランド。
素材。
汚れ。
シミ。
破れ。
電話では伝わらない情報が、一瞬で分かります。
必要なら、その写真を職人へ共有することもできます。
多くの場合、1分以内に回答できます。
だから私は、
15分の電話より、1枚の写真の方が価値がある。
と思っています。
クリーニングだけの話ではありません。
例えば車屋さんへ電話して、
「この傷、直せますか?」
と聞くより、写真を送った方が早い。
美容室へ電話して、
「こんな髪型にできますか?」
と説明するより、写真を見せた方が早い。
昔からある言葉ですが、
「百聞は一見に如かず」
これは今の時代だからこそ、より価値のある考え方だと思っています。
電話は会話。テキストは資産。
私はLINEやメールが好きです。
理由は一つ。
仕事が残るからです。
検索できます。
共有できます。
転送できます。
AIにも読ませられます。
そのままマニュアルにもできます。
一回のやり取りが、会社の資産になります。
一方で電話は、その場で終わります。
便利ですが、記録が残りません。
私は、仕事を「人の記憶」に頼りたくありません。
DXとは、人の記憶に頼る仕事を減らすこと。
DXというと、
システムを導入したり、
AIを使ったり、
そんなイメージがあります。
でも私にとってDXとは、
「人の記憶に頼る仕事を減らすこと」
です。
そしてもう一つ。
「相手の時間を尊重すること」
でもあります。
電話を完全になくしたいわけではありません。
本当に電話でしか解決できないことだけ電話を使う。
それ以外は、テキストや写真を活用する。
その方が、お客様も早く答えが分かる。
私たちも正確に判断できる。
結果として、お互いの時間を大切にできます。
私は、これからもそんな仕事の進め方を選びたいと思っています。
今日の思考のクリーニング
「あなたの仕事には、『昔からそうしているだけ』のやり方が残っていないだろうか。」
思考を、クリーニングする場所。
次回予告
次回の市川思考録は、
「クリーニング技術なんて、もう売っていない。」
綺麗にすることが当たり前になった時代に、お客様が本当に買っているものについて、私なりの考えを書こうと思います。
市川思考録・第1期について
この【市川思考録】では、最初の10本をひとつの区切りとして考えています。
この10本で、市川博基という人間が普段どのように考え、なぜその判断をするのかを、少しずつ分解して書いていく予定です。
最初の数本では、私自身の思考の癖や判断基準について。
その次は、その考え方がクリーニング事業や楽天市場への出店、組織運営にどう表れてきたのか。
さらに、テスラ、人との付き合い方、筋トレや生活習慣など、仕事以外の場面にも広げていきます。
テーマだけを見ると、まったく別の話に見えるかもしれません。
しかし、私の中では、すべて同じ考え方から生まれています。
最初の10本を読み終えたとき、
「市川博基という人間は、こんなことを考えているのか。」
と少しでも伝われば、市川思考録・第1期は成功です。
















